診療案内

成人の発達障害外来

アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害ASD、広汎性発達障害PDD)や注意欠落多動性障害(ADHD)を中心に検査、診断をしています。
※学習障害(LD)の診断は、専門の認知能力検査をしていないため行っておりません。

当院では一定以上の就業能力を有しているものの、発達障害の特性により、職場で不適応となり、二次障害として(あるいは併発として)気分障害や不安障害の症状を呈し、休職や失職に至ってしまったADHDやアスペルガー症候群などの軽度成人発達障害の方を主な対象として以下の流れで診療致します。

初診の流れ

ご予約日を決めさせていただきます。
以下の電話またはWebでご予約をお取り下さい。

1日目所要時間は1時間程度です

インテーク面接:幼少期からの成育歴もお伺いします。
精神科医師による診察
心理検査の予約をとらしていただきます(これは曜日指定になります

2日目所要時間は2時間半〜3時間です

医師と簡単な面接
心理検査*(WAIS、AQ、A-ASD、A-ADHD、TEG)
採血

*発達障害の心理検査について
当院では看護師や臨床心理士による面接と複数の検査も組み合わせ、これらの検査結果を参考に発達障害の診断をさせていただいております。

<検査と費用(3割負担の場合)>
WAIS 1350円
AQ 240円
A-ASD 無料
A-ADHD 無料
TEG 240円

3日目所要時間は30分程度です

発達障害の有無について、結果説明いたします(発達障害の存在、鑑別を適切に行うため、追加で数回にわたり診断面接を継続して行う場合がございます)。

どんな病気?

発達障害は近年マスコミなどを通じて一般社会にも良く知られるところとなり、発達障害の診断を希望する患者様は増加傾向にあります。しかし、発達障害の正確な診断には、幼少期から現在に至るまでの詳細な聴取に加え、各種の心理検査や知能検査等も踏まえた多角的な評価が不可欠で、多くの時間が必要となります。定期的な通院の中で、数ヶ月経てから診断に至る場合も多いです。

また、成人の発達障害では、気分障害や不安障害、依存症等の二次障害を併存することも多く、それらの二次障害を主訴として受診に至るため、症状の根幹にある発達障害が見逃されてしまうケースも少なくありません。

原因

この障害の原因には、遺伝子、バイオマーカー、脳内物質の関与など様々なものが指摘されていますが、はっきりしたことはわかっていません。環境ホルモンや腸内細菌の乱れなどとの関連も最近は指摘されております。

症状

発達障害の特徴

アスペルガー症候群(ASD、PDD)

  • 社会性の問題
    他人への関心が乏しい、人との関わりや人の気持ちを理解するのが苦手、表情が乏しいなど
  • コミュニケーションの問題
    冗談や比喩が理解できない、話し言葉が独特、他者と会話が成り立ちにくい、場や表情を読むのが苦手など
  • 想像力の問題
    抽象的な事柄をイメージしたり理解するのが困難
  • その他の特有な症状
    音や臭い、痛みなどの感覚が過敏あるいは鈍感。計算力や記憶力など特異な能力が突出するなど、アンバランス

ADHD(注意欠如・多動性障害)

  • 不注意
    集中して話が聞けない、金銭管理ができない、約束や物を忘れてしまう、ケアレスミスが多いなど
  • 多動性
    お喋りが止まらない、自分のことばかり喋る、落ちつかない、身体の一部を動かすなど
  • 想衝動性
    不用意な発言をする、思いつきをすぐに言動に移す、衝動買いをする、些細なことで叱責するなど

具体的には・・・
相手の気持ちがわからない(仲の良い友人が作れない、少ない)
コミュニケーションが苦手である(言葉の意味を取り違える、文字通り捉えがち)
考え方が柔軟でない(暗黙の了解がわからない、融通がきかない)
独特の思考・行動様式(特定なことにのみ興味を持つ)
注意が持続しない(特定なものにだけ注意が向かう)
感覚の感受性が特別である(音や臭い、痛み等の感覚に関して、敏感だったり鈍感だったりする)
衝撃性が高い(自己抑制が苦手)

治療

当院では以下のように発達障害の治療を行っております。

1外来診療とリハビリテーション

当院の成人の発達障害の治療は、外来通院でのリハビリテーションにあります。発達障害では正確な診断を受けることは大切ですが、それだけでは就労や生活上の困難さを改善することは出来ません。発達障害に対する正しい知識に加え、自分の得手不得手を学び、生活の中でのコーピングを学ぶなどのリハビリテーションはとても有効です。 また外来での診療もさることながら、会社、学校含めての生活自体がリハビリテーションの場になります。就労や進学に関し、障害特性に応じた環境調整や福祉資源の活用等に関しましても、関連機関(就労移行支援事業所など)と連携を取りながら進めていくことも可能です。また心理士によるカウンセリングも適宜組み合わせていきたいと考えております。

2薬物治療

また発達障害の中でもADHDに関しては薬物治療も可能です。厳しい流通管理をされているコンサータの処方ももちろん可能です。その他、衝動が強い、落ち着かない、不安でパニックを起こすなどの2次障害を併発した場合についても、抗不安薬、抗精神薬といった薬を適宜組み合わせたりいたします。