診療案内

不安・恐怖をなおす外来

神経症という言葉は最近あまり使用されなくなりましたが、過剰な不安や恐怖によって苦しみ生活に支障をきたすようになった状態のことです。全般性不安障害、広場恐怖症、社会不安障害、パニック障害、強迫性障害など様々な疾患を含みます。治療としては、SSRIというkey drugによる薬物療法が基本になりますが、心理カウンセリングや行動療法、生活習慣の見直しなども必要になります。当院では的確な診断はもちろんのことですが、不安・恐怖を克服して社会生活をスムーズに送れるような手助けをしていきたいと考えております。

パニック障害

どんな病気?

心臓がドキドキして、息が苦しくなる」というのが代表的

パニック障害の特徴

特に原因がなく、また身体的な異常がないにも関わらず、突然、めまい、動悸、呼吸困難などの発作が 起きることを「パニック障害」と言います。

パニック障害自体は命に関わる可能性は低いですが、発作によって日常生活が困難になる、「また発作が起きてしまうのではないか」という不安(これを予期不安といいます)に常に悩まされ、そこから精神的な疾患を併発してしまう危険性があります。合併症でうつ病も多いですね。
パニック障害と間違えやすい身体的な病気もあり、判断がしにくい病気でもあります。

パニック障害とは、場所と時間を選ばずに突然パニック発作を伴って起きる、「死ぬのではないか」という恐怖状態です。体に悪いところや特定の原因がないにもかかわらず、このような状態になってしまう病気です。100人に1人はパニック発作にかかったことがあると言われており、珍しい病気ではありません。

パニック発作と呼ばれる、急な胸の痛みや息苦しさ、発汗、恐怖感、動悸、吐き気などの症状があらわれます。通常10分以内にピークに達し、そこから段々と症状が落ち着いて行きます。

そして、外に出られなくなったり、家の近所しか行動できなくなったり、エレベーターや電車など一度入ったらしばらく逃げられない状況を回避するようになります。このような状況を恐怖に思うことを広場恐怖といいます。

別の疾患でもパニック発作は出るので要注意

パニック発作はパニック症だけでなく、多くの精神疾患(不安症/不安障害、うつ病、躁うつ病、強迫症/強迫性障害、パーソナリティ障害、等)で認められます。

パニック発作には予期されるパニック発作と予期されないパニック発作があります。予期されるパニック発作は、あるストレスにさらされることで発作が起こるというのが予期されるということです。学校や働く現場では、過去に人間関係上のトラブルがあった人物と出会うとパニック発作が出現することが多いように思われます。他にも、仕事や課題に追われると出る人もいます。

診断基準にもあるように予期しないパニック発作を繰り返すことがパニック障害の特徴です。リラックスしているときや、夜に寝ているときにも突然起こります。特定の状況で(予期されるパニック発作)のみ起こる場合は、別の疾患が考えられます。予期しないパニック発作と予期されるパニック発作が両方起こる方はパニック障害の可能性が考えられます。

原因

身体的な原因、心理的な原因、環境的な原因などが組み合わさっている

身体的な原因、心理的な原因、環境的な原因

身体的な原因としては、脳幹の青班核、大脳辺縁系、前頭前皮質の異常などが研究により指摘されています。一般的に体質と表現しても大きくはずれた説明ではないと思います。これにより性格の問題であるという疾患ではないことがお分かりいただけるでしょう。また、二酸化炭素、乳酸ナトリウム、重炭酸塩などを吸い込むと誘発されるというのも生物学的な疾患であることの裏づけになります。神経伝達物質では主にセロトニン系機能障害が指摘されています。

心理的な原因としては、怒りに対する耐性が低いことなどが挙げられています。この部分に関しては本人の心理特性によるものと言えそうです。しかし、視点を変えると自分自身で対応可能であることでもあり、医療機関に頼りっきりではなく自分自身でも対応していくことが可能な部分がある疾患であるともいえます。

環境的な原因としては、子供の頃の親との死別や、子供の頃の虐待があると、その後パニック障害を起こす確率が高いという研究があります。

治療

当院では、主にSSRIという心のバランスを調整する薬で治療を行います。薬の量や種類は患者様の状態に合わせて適切に調整していきます。 「パニック発作がまた起こってしまうのではないか」という不安がしっかり無くなるまで薬を継続する事が大事です。パニック障害の症状は良くなったり悪くなったりを繰り返しながら改善していきます。それに、一喜一憂しないように心掛けてください。

しっかりと薬を飲んで症状を抑え、ストレスとしっかり向き合うことが大切です。

また、症状が治ったと思い、患者様の判断で薬を飲むことを止めてしまったために、ふたたび症状が悪化してしまうことが良くあります。飲む薬の量は患者様の状態を見極めた上で調整しています。飲む量や回数はお守り下さい。

パニック障害の治療

全般性不安障害

日常生活において、不安は誰でも経験することですが、特に理由もなく不安を感じたり、理由があっても必要以上な不安を感じ、その不安がいつまでも続くことが「全般性不安障害」です。
慢性的な不安、イライラする、集中できないなどの精神的な症状と、肩こりや慢性頭痛、不眠など様々な身体症状があらわれます。「うつ病」を併発してしまう場合もあります。

パニック障害の治療

強迫性障害

「強迫性障害」とは、「全般性不安障害」と同じく、日常に感じる不安が要因ですが、その不安を振り払う目的で、同じ行動を繰り返してしまうことが特徴です。 例えば、手を何度も洗わずにはいられなかったり、戸締りを何度も確認してしまうなどの行動が、習慣的かつエスカレートしてしまい、日常生活に支障をきたしてしまいます。

強迫性障害は、ある考え(自分の手が汚れているのではないか、家族の誰かが死ぬのではないかなど)が自分の意思とは関係なく何度も頭に浮かび、払いのけることができなくなる強迫観念と、ある行為(ガス栓や鍵を何度も確認する、手を何度も洗うなど)をしないと気がすまなくなる強迫行為がみられ、日常生活に支障があらわれる病気です。強迫性障害は初期の段階でしっかりと治療を受けることが重要です。

強迫性障害は、「強迫観念」と「強迫行為」の2つの症状がみられます。その両方がみられる場合が多いです。

  • 強迫観念:ある考え(自分の手が汚れているのではないか、家族の誰かが死ぬのではないかなど)が自分の意思とは関係なく何度も頭に浮かび、払いのけることができなくなる症状
  • 強迫行為:ある行為(ガス栓や鍵を何度も確認する、手を何度も洗うなど)をしないと気がすまなくなる症状

強迫性障害の特徴

当院では、主にSSRIという心のバランスを調整する薬で治療を行います。薬の量や種類は患者様の状態に合わせて適切に調整していきます。
強迫性障害の症状は、比較的時間をかけて少しずつ症状が快方にむかいます。ですので、治療の初期の段階でやめてしまわないことが非常に重要です。また、飲んでいただく薬の量は患者様一人一人の状態を見極めた上で調整しています。飲む量や回数はお守り下さい。

社会不安障害

会議などで、人前で発表したり、多くの人の前で話をしたり、歌ったり、注目を浴びる状況に置かれた場合、誰しもが不安や緊張を感じます。「社会不安障害(SAD)」は、このような時に普通の人より強く不安や緊張を感じて震えや動悸、発汗などが出たり、いつも出来ることがスムーズに出来なくなる病気です。
強い不安や恐怖を感じるため、このような状況を避けるようになり、社会生活に支障が生じます。

多くは10代後半から20代にかけての発症がみられますが、管理職につき人前で話す機会の増える40代で発症することも珍しくありません。男女比に大きく差はありませんが、若干男性に多く見られ、日本では生涯のうちに約3~13%の人が社会不安障害を経験するとされています。

原因は未だはっきりとは明らかにされていませんが、脳内の神経伝達物質であるセロトニンのバランスが乱れて、不安を誘発しているという説や人前で恥ずかしい思いをした経験が引き金になったという報告もあります。
強い不安や恐怖を感じるため、このような状況を避けるようになり、社会生活に支障が生じます。

人前で話すなど、人前に立つ行動に強い不安や恐怖を感じる病気を社交不安障害(SAD)といいます。性格の問題とされる場合が多くありますが、社交不安障害は、それらの行動に対して強い苦痛を感じ、身体症状があらわれ、徐々にそういった場面を嫌うことにより日常生活を避けてしまいます。

社交不安障害では、他人から悪い評価を受けることや、人の注目を浴びる行動への不安により、吐き気、動悸や発汗、ふるえなどの身体症状がみられます。

社会不安障害の特徴

当院では、抗不安薬という不安を抑える薬と、SSRIという心のバランスを調整する薬を併用して症状を抑えます。また、患者様の希望がある場合は、臨床心理士のカウンセリングで、行動療法という「症状があらわれる原因となる行動を、実際に少しずつ体験し、成功体験を積むことで障害を克服する」という治療法を用いる場合もあります。

しっかりと症状に対する不安が無くなるまで薬を継続する事が重要です。社交不安障害の症状は良くなったり悪くなったりを繰り返しながら改善していきます。
それに、一喜一憂しないように気を付けてください。
しっかりと薬を飲んで症状を抑え、ストレスとしっかり向き合うことが大切です。