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心身のざわめきから自由になる ~ 強力なメンタル・スキルとしてのマインドフルネス
2026年3月18日
以下心理士沓名の記事となります。参考にしていただければと思います。
気がつくと、過去の出来事を何度も思い返していたり、
まだ起きていない未来を心配したりすることはありませんか?
私たちの脳には、ぼんやりしている時や内省している時に活発になる
「デフォルトモードネットワーク」という回路があります。
この働きは本来、経験から学んだり計画を立てたりするための大切な機能です。
しかし、ストレスが強いときにはこの回路が過剰に働き、
思考のループが止まらなくなることがあります。
意識が「今、ここ」から離れ、心がさまよう状態。
これを マインドワンダリング(心の彷徨) と呼びます。
心がさまようこと自体は、人間の自然な反応です。
けれど、その時に浮かんだ「考え」を「絶対的な事実」だと信じ込んでしまうと、
現実の見え方が苦しいものに変わってしまいます。
たとえば、
- 「あの人はきっと私を嫌っている」
- 「私はまた失敗するに違いない」
こうした考えが浮かぶと、まるで「今、目の前でそれが起きている」かのように感じてしまいます。
けれど実際には、それは現実そのものではなく、
あなたの「思考の癖」や、身体が「危ない!」と敏感に反応しすぎている状態いわば“ニューロセプションの誤作動”かもしれません。
※ニューロセプション:周囲が「安全か危険か」を、無意識に判断する神経の働きのこと。

身体の反応も同じです。
- 動悸がする
- 身体がこわばる
- 息が浅くなる
こうしたとき、心は「何か大変なことが起きる!」と警報を鳴らします。
でもそれは、「身体が“危険かもしれない”と過剰に準備をしている状態」に過ぎないことも多いのです。
「動悸がしている」=「本当に命が危険」とは限りません。
「体がこわばっている」=「悪いことが起きる前兆」とも限りません。
実際に危険かどうか、それを区別できるようになることが大切です。
そのためには、冷静な心と身体の状態に整えることが必要です。
ここで大きな意味を持つのが、マインドフルネス です。
マインドフルネスとは、
「思考を消し去ること」でも、「身体の反応を無理に止めること」でもありません。
「あ、いま不安という考えが浮かんでいるな」
「今、胸がドキドキしているな」
と、一歩引いたところから、今の状態に気づき、やさしく観察することです。
そうすることで、
「思考 = 事実」
「身体反応 = 実際の危険」
という自動的な結びつきが、少しずつ、ゆるんでいきます。
マインドフルネスの効用のひとつに、
思考や身体(神経)の反応に飲み込まれず、現実を静かに確かめ直す力を育てることにあります。
心がさまようことも、身体(神経)が過敏に反応することも、
あなたを守ろうとする、人間に備わった自然な働きです。
でも、「いま、こう感じているんだな」と気づくことができたなら、
そこには必ず、反応を「選び直せる余地」が生まれます。その気づきこそが、安心を取り戻していくための、静かでしなやかな土台になるのです。
当院では以上のような背景を考慮した診療を行っております。初診ご予約希望の方はまずは診療相談または予約サイトからお問い合わせください。