お知らせ
受験生のインフルエンザ感染予防について
2025年11月2日
タミフル(一般名:オセルタミビル)は、一般的にインフルエンザ感染症に対して1回75mgを1日2回、5日間内服する治療薬です。この薬は、感染後の治療だけでなく、予防的に内服する「予防投与」という方法も以前から行われています。
予防投与の目的は、インフルエンザの曝露後(感染者との接触後)や、高リスクの方における発症予防です。本来は高齢者施設や病院で集団発生した場合、あるいは慢性心不全・肺疾患・糖尿病・免疫低下状態などを有する方に使用されます。一方で、受験を控えた方など、感染をできるだけ避けたい場合にも、医師の判断のもとで使用されることがあります。
具体的には、家庭や塾でインフルエンザが流行している際、試験日から逆算して内服を開始します。13歳以上の場合、オセルタミビル 75mgを1日1回内服し、通常の治療量(1日2回)の半分の量で予防効果が期待できます。
発症予防効果は70~90%とされていますが、一時的な感染防御策に過ぎません。そのため、ワクチン接種、十分な睡眠、身体を冷やさないこと、マスクの着用や手洗いなど、基本的な感染対策を併せて行うことが大切です。
タミフルの予防投与をご希望の方は、診察時に主治医へご相談ください。自費(税込)2,200円で10錠のタミフルをお渡しすることが可能です。
参考文献:厚生労働省「インフルエンザ診療ガイドライン 2023」
