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心理士が使ってみた!~AIアプリの紹介

 AIを導入したセルフケアアプリが注目されています。日々の困りごとを相談したい、自身の心と体の状態を記録し分析したい、言葉にならない思いを言葉にしたい、認知行動療法を受けてみたい・・・などいろいろな用途に使えます。対人のカウンセリングを受ける前に困りごとを整理するサポートに使ってもいいでしょうし、アプリを通して、困りごとを解消したり、自己理解の一助とすることもできるでしょう。

 様々なアプリがあるので、それぞれの特徴について某心理士(めんどくさがり、言語化が苦手、反芻しがち、振り返る時間が取りにくい、家電はシンプル機能派)の紹介文付きで以下にまとめます。気になるものを試しに使ってみてください。自分に合うものがあれば生活に取り入れてみてください。

1.muute(ミュート)

 日記を書くように気軽に感情を記録することで、AIがその日の気分や思考パターンを分析します。自分でも気づかなかった感情の流れや、繰り返す思考のクセに気づくきっかけになります。「話すのはまだ不安だけど、自分のこころに向き合ってみたい」そんな方におすすめのセルフジャーナリングツールです。

 感想:このアプリでは、「今の気持ちを書き出してみましょう」と促されることがありますが、感情を言葉にするのが難しいと感じることもあるかもしれません。たとえば、私の場合は「疲れた」と書くことが多く、なかなかそれ以上の表現ができませんでした。特定の感情に悩んでいる方や、感情を自然に表現できる方には使いやすいアプリだと思います。一方で、感情を特定したり、自由に記録したりするのは少し慣れが必要かもしれません。

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2.Peaceful(ピースフル)

 認知行動療法の理論をもとに、AIがあなたの悩みに新しい視点を提案してくれます。たとえば「こう考えてみたらどうだろう?」といった声掛けで、心の曇りが少しずつ晴れていくような体験ができます。落ち込みや不安でものごとを悪い方に考えてしまいやすい方にぴったりです。

 感想:記録は、まず「お天気マーク」を入力するところから始まります。「晴れ、晴れのち曇り、曇り、雨、大雨」のアイコンを選びます。これだけでもとても楽です。「心のお天気」を考えるだけでも、振り返りにもなります。それで終了してもいいし、記録を続けることもできます。

 次に「出来事」「自然に浮かんだ考え」を書きます。そしてその下に「気持ちの言語化サポート」という画期的なボタンが出てきます。そこをタップすると、AIによる「あなたはこう思ったんでしょうか?」という提案の文章が出てきます。また、感情を記録する際には、32個の感情が色付きで表示されます。言語化や感情の同定が苦手な人は、いきなり自分だけで振り返るよりも選択肢を見て選ぶことが簡単にできて続けやすいでしょう。無料プランの場合、AIによる提案には1日の回数制限がありますが、無料プランでも十分に役立ちます。

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3.Awarefy(アウェアファイ)

 マインドフルネスや瞑想のガイド、セルフチェック、AIとの会話が一つになったオールインワン型のメンタルケアアプリです。感情の記録からストレス傾向を見える化し、あなたにあったセルフケアを提案してくれます。

 感想:このアプリは、マインドフルネス、認知行動療法(CBT)、感情の分析など、さまざまな機能が充実していますが、最初は使いこなすのに少し慣れが必要かもしれません。認知行動療法をすでに実践した経験がある方や、マインドフルネスに取り組んでみたいと考えている方には、特におすすめできると思います。

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4.こころコンディショナー

 チャット形式で気軽に使えるAIによるセルフケアアプリ。ストレスに気づき、整えるための知識や考え方を、会話の中で優しく教えてくれます。

 感想:自分の考え方を見直し、改善したいと強く願っている方や、すでに認知行動療法の効果を実感したことがある方に特に適していると感じます。セッションでは、「別の視点で考えてみませんか?」「その考えの根拠は何でしょうか?」といった質問を通じて思考を整理しますが、答えに詰まった場合に手厚いフォローを期待すると、少し物足りなく感じるかもしれません。深い悩みや複雑な心の葛藤に対しては、追加のサポートや別のアプローチが必要になる場合もあるかもしれません。

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