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休職時の過ごし方と復職までの流れ

2021年9月11日

適応障害などのうつ状態に至った場合に心身の休養のため休職の診断書を出すことがありますが、「うつ状態」のときの休職時の過ごし方についてよく質問されますのでここで簡単にまとめます。

第一段階

基本的には「ぼんやりすること」「よく眠ること」が最重要です。何をするかは重要ではないです。診断書には「自宅安静が必要」と記載しておりますが、自宅で脳が休まらない場合は近隣に小旅行しようが、マッサージに行こうが、ヨガに行こうが、運動しようが、好きな映画を観ようがぼんやりできれば何をしようが全く問題ありません。doingではなくwell beingです。昼間まで寝ているような過眠状態でも構いません。薬の力も借りてでも「頭の中をからっぽにする」「よく眠る」ことがとにかく治療初期には最重要となります。これが苦手な方がうつになりやすいのですが・・・。

第ニ段階

第一段階で脳が十分に休まったことを前提とします。ここでは軽いリハビリに入ります。重要なのは「生活リズムの確立」です。第一段階で昼寝が多い方などは、できるだけ昼寝は避けて夜しっかり寝て朝起きて、日中は何らかの活動をすることが重要です。具体的には運動でも趣味の音楽活動、外出など何でも構いません。本を読むなど少し頭を使う活動も構いません。

第三段階

復職へ向けての準備に入ります。具体的には業務関連の勉強をすること、日中は業務内容と同様のことを数時間でもいいのでこなすこと、在宅ではなく出勤が多い方は職場近くのカフェで数時間過ごすなど、就労時の環境に近づけて心身の反応をチェックしていきます。反応が強い場合、抗不安薬なども併用することが多いです。職場でのパワハラなどで職場環境の問題が大きく配置転換が必要な場合は、この段階で配置転換を人事課などに打診することになります。

上記のことをまずまずこなせれば「復職可能の診断書」を作成致します(企業によっては診断書は必要ありません)。

第四段階

事業所単位で50人以上の企業であれば職場に産業医の先生がおられます。多くの企業で復職の際に産業医面談がございます。その面談のメンバーとしては本人、産業医、職場の上司、人事課などで構成されることが多く、職場復帰の際の業務量・職務内容・配置転換などについて決定していきます。基本的には産業医面談を経て、無事復職の流れになります。

第五段階

復職後の通院については人それぞれです。環境要因が大きく配置転換や業務内容の見直しのみでうつ状態改善する場合は復職後の通院はほとんどありません。逆に眠剤や抗うつ剤の内服がある場合は継続通院となります。抗うつ剤については急に減薬しないで、症状をみながら数か月かけて減薬・中止していきますので、復職後も通院はしばらく必要になります。