お知らせ
よく使用する薬剤
2020年11月29日
ここでは当院でよく使用する薬剤を随時アップしていきます(1日1剤のペース)。ある程度、薬剤が増えてきた段階でセルフケアにまとめる予定です。
①セルトラリン(商品名:ジェイゾロフト)

<特徴>
SSRIという抗うつ剤の一種。わかりやすくいうと脳内のセロトニンというホルモンを増やす作用あり。セロトニンは「幸せホルモン」ともいわれ、不安に対して改善作用があります。
<対象の病態>
不安が強いうつ状態・うつ病、不安障害(パニック障害、社会不安障害など)、PTSDの諸症状、強迫症状
<使い方>
25㎎、50㎎、100㎎錠あり。1週毎に25㎎ずつ増量して100㎎/日まで増量可能。当院では基本的に初期量は25㎎を半分にした12.5mgとしている。
<副作用>
・飲み始めて数日は吐き気がでることあり。25㎎で開始するよりは少量から開始した方が副作用は軽減される。吐き気止めを併用することあり。飲み続けると吐き気は徐々になくなるので、飲み続けることが大事。
・セロトニンは基本的に落ち着くホルモンであるが、逆に増えすぎるとソワソワと落ち着かなくなることあり。セロトニン症候群ともいわれる。この場合は基本的に内服中止とする。
<その他>
・いきなり自己判断で内服をやめないで、徐々に減薬することが大事。いきなりやめると離脱症状がでることあり。
・効果がでるまで1~2週間はかかるので効果がなくても焦らず飲み続けることが大事。
②ベンラファキシン(商品名:イフェクサー)


<特徴>
SNRIという抗うつ剤の一種。脳内のセロトニンとノルアドレナリンというホルモンを増やす作用あり。ノルアドレナリンは意欲がでるホルモンともいわれる。
<対象の病態>
うつ病
<使い方>
37.5㎎、75㎎カプセルあり。1週毎に37.5㎎ずつ増量して225㎎/日まで増量可能。当院では初期量は37.5㎎としている。
<副作用>
・飲み始めて数日は吐き気がでることあり。吐き気止めを併用することあり。飲み続けると吐き気は徐々になくなるので、飲み続けることが大事。
・ノルアドレナリンの作用で交感神経が活性化して動悸や発汗などの症状がでることあり。
<その他>
・いきなり自己判断で内服をやめないで、徐々に減薬することが大事。離脱症状がでることあり。
・効果がでるまで1~2週間はかかるので効果がなくても焦らず飲み続けること。